ダフォディル大学グループにおける

日本向けトラックドライバー育成プログラム

 

 

はじめに

日本のトラック運送業界は、慢性的な人手不足という課題に直面しており、若年層の労働力減少とともに外国人材の受け入れが加速しています。そうした背景のもと、バングラデシュの有力教育機関であるダフォディル大学グループ(Daffodil International University Group)は、日本市場を見据えた専門的かつ体系的なトラックドライバー育成プログラムを開発・実施しています。

本稿では、ダフォディル大学グループがどのように日本の労働市場に適応するトラックドライバーを育成しているのか、その教育体系、訓練内容、指導体制、送り出し支援、就職後のフォローアップ体制までを総合的にご紹介いたします。


 

1. ダフォディル大学グループの概要と教育哲学

ダフォディル大学グループは、バングラデシュ最大級の私立高等教育機関であり、教育、IT、起業支援、日本語教育など多様な分野で国内外にネットワークを持つ総合教育グループです。

同グループは、単なる学問的知識の提供にとどまらず、**「実務に直結するスキル教育」**を重視しています。日本向けの人材育成においても、「雇用されるための教育」ではなく、「現場で活躍できる人材の育成」を理念とし、日本語力、業務技能、生活力の三本柱による包括的な育成体制を整えています。


 

2. 日本向け人材育成における戦略的取り組み

ダフォディル大学グループは2010年代以降、日本市場向けの人材育成に本格的に取り組み始め、現在は以下の4つの柱で体系的なプログラムを構成しています。

  • 日本語教育の強化

  • 職業技能訓練(トラック運転実習)

  • 文化・生活適応教育

  • 試験対策と送り出し支援

これらは、ダフォディル大学内の専門部門や関連機関(例:Daffodil Japan IT、GRAバングラデシュ)と連携して運営されており、一貫したトレーニング・送り出しプロセスが整備されています。


 

3. 日本語教育:Daffodil Japan ITの役割

日本でトラックドライバーとして就労するには、**最低限の日本語力(JLPT N4 または JFT-Basicレベル)**が必要です。これに対応するため、グループ内の日本語教育機関「Daffodil Japan IT」では、専任の日本人教師および現地の日本語教師が連携し、以下のようなカリキュラムを提供しています。

  • 日本語基礎(ひらがな・カタカナ・簡単な漢字)

  • 運輸業に関連する専門語彙(道路標識、指示語など)

  • 日常会話と敬語表現

  • 面接・試験対策

  • 日本の職場文化・報連相(報告・連絡・相談)指導

授業は週5日・1日4時間以上行われ、一般的に6〜9か月でN4レベル合格を目指すコース設計となっています。また、模擬試験を定期的に実施し、合格率の向上にも寄与しています。


 

4. トラック運転技能訓練:実地中心の実務教育

トラックドライバー育成の中核となるのが、実地に基づいた運転技能訓練です。ダフォディル大学グループでは、提携している自動車訓練センターや自社の研修所において、実車を使用した中型・大型トラックの運転実習を行っています。

訓練プログラムの主な内容は以下の通りです:

  • 基本運転技術(発進・停車・後退・ギアチェンジ)

  • 坂道発進、Uターン、駐車操作

  • 日本式の「安全確認」「指差呼称」の習慣

  • 車両点検(ブレーキ・タイヤ・エンジン)

  • 荷積み・荷下ろしの補助業務

  • 疲労管理と長距離走行に向けた姿勢

現地の教官による指導に加え、実際に日本でドライバー経験を持つ人材や、日本人の指導者が訪問指導するケースもあります。安全運転教育は日本基準に準拠しており、交通ルールの座学も組み合わせることで、実践力と知識の両方を習得できる環境が整備されています。


 

5. 特定技能評価試験対策と実務適応

日本でトラックドライバーとして就労するには、「特定技能評価試験(トラック分野)」に合格する必要があります。ダフォディル大学グループでは、この試験に対応した専用の対策講座も整備しており、合格に向けた支援体制が整っています。

試験対策では以下の点を重視しています。

  • 試験形式に準拠した模擬問題演習

  • 数値的知識(積載重量、速度制限、制動距離など)の習得

  • 緊急時対応、標識読解、安全確認手順などの理解

  • 過去問をベースにした演習テスト

  • 日本語での設問理解と回答訓練

合格後には、GRAバングラデシュなどの送り出し機関と連携し、書類作成、在留資格取得支援、企業面接対策など、渡航に向けた実務支援が行われます。


 

6. 日本での生活適応教育とマナー指導

日本で働く際に、運転技術や日本語だけではなく、生活上の適応力も不可欠です。そこで同グループでは、日本での生活に必要な文化理解とマナー教育を実施しています。

主な内容:

  • 交通マナー(右側通行 → 左側通行への適応)

  • 労働者としての責任意識(勤怠管理、時間厳守)

  • ゴミの分別、騒音マナー、入浴・住環境の共有

  • 職場での人間関係(上司・同僚との接し方)

  • 生活費の管理、送金手続きの方法

さらに、入国前にはオリエンテーションを実施し、日本企業との文化的摩擦を減らすことにも取り組んでいます。定住支援や生活支援があることで、長期的な定着率の向上にも貢献しています。


 

7. 送り出し支援と企業マッチング体制

教育を終えた候補者に対しては、グループ傘下のGRAバングラデシュが送り出し業務を担当します。同機関は、日本政府に登録された正式な送り出し機関であり、企業紹介からビザ取得までを一括してサポートします。

以下のような支援が行われています:

  • 日本企業とのマッチング(地域・業務内容に応じた配属)

  • オンライン面接・現地面接の設定

  • 技能試験・面接後の就労契約締結支援

  • 在留資格申請、航空券手配、生活準備

  • 来日後の定着支援(翻訳サポート、相談窓口の提供)

また、受け入れ後のトラブル発生時には、現地駐在スタッフや通訳と連携して対応し、実習生の安定就労を支えています。


 

8. 就労後のフォローアップとキャリア支援

来日後も、Daffodil大学グループは継続的なフォローアップを行っています。具体的には以下のような取り組みがあります。

  • 月次の状況報告と相談対応(企業・本人双方)

  • 日本語の継続学習支援(N3取得に向けた指導)

  • トラブル時の第三者調整

  • 特定技能2号や永住ビザ取得を見据えたキャリア相談

こうした長期的な支援により、トラックドライバーとしての安定就労だけでなく、日本社会への定着・貢献にもつながるキャリア形成を実現しています。


 

おわりに

ダフォディル大学グループにおける日本向けトラックドライバー育成プログラムは、日本の労働市場におけるニーズを的確に捉え、言語教育・技能訓練・文化理解・送り出し支援という全方位的な体制で構築されています。

 

「即戦力」であるだけでなく、「持続的に活躍できる人材」としての価値を高めるこの育成モデルは、他国には見られないバングラデシュ独自の強みであり、今後日本企業にとっても極めて重要なパートナーシップとなっていくとみられます。

我々ダフォディル大学グループでは日本向けトラックドライバーを最大限輩出すべくグループ一丸となって育成を進めていきます。

 

バングラデシュからのドライバー採用にご関心いただけます企業様、

ぜひ下記よりご連絡ください

 

ダフォディル大学グループ・ダフォディルジャパン代表